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再生医療

2024/03/26
幹細胞治療に関するよくあるご質問パート2

こんにちは、アヴェニューセルクリニック院長の井上啓太(いのうえけいた)です。

 

今回は、幹細胞治療に関する患者様からのご質問パート2です。

前回のパート1のブログはこちらをご覧ください。

幹細胞治療に関するよくあるご質問

 

5つのご質問に対して回答させていただきます。

 

幹細胞治療質問パート2.png

 

1、PRPと幹細胞治療の違いは何ですか?

 

PRPとはPlatelet Rich Plasma(多血小板血漿療法)の略です。

PRPは、体の傷から出血を防ぐ役割の血小板を濃縮したものです。

作り方としては、血液を採血してその血液を遠心分離などで濃縮し血小板が多い部分を抽出します。

 

遠心分離機.pngその濃縮した血小板(PRP)を肌に打つというのがPRPの治療です。

PRPは血小板が濃縮されたものなので、体の傷を治すとされる成長因子がたくさん含まれています。

それに対して幹細胞は、成長因子を産生する細胞を打つという治療になります。

 

PRP.png

目的は肌に成長因子を届けるということではPRPも幹細胞も同じですが、PRPの方は成長因子そのものを打ち、幹細胞は成長因子を作る細胞を植えます。

PRPは成長因子そのものを注射し、消費されると効果が切れます。

それに対して幹細胞は注射するとそこで生着し根付きます。

根付いた先で成長因子を肌の中に放出し続けるので、幹細胞は持続期間が長いという違いがあります。

 

あとは注射箇所の腫れが違います。

PRPは若干炎症を起こしやすく腫れる場合があります。

幹細胞に関しては腫れがほとんど出ないという違いがあります。

 

2、コラーゲン・ヒアルロン酸注入と幹細胞治療の違いは何ですか?

 

これも先ほどのPRP・幹細胞の違いと少し似ています。

コラーゲン・ヒアルロン酸というのは肌を作っている成分になり少なくなると、肌はシワが出てきたりボリュームがなくなってきて、ハリがなくなりカサカサになります。

コラーゲン・ヒアルロン酸そのものを注射することによって、若い時の肌のようにするというのがコラーゲン・ヒアルロン酸注射の治療目的になります。

それに対して幹細胞を注射するとヒアルロン酸やコラーゲンを作りますが、注射箇所に生着をすることで持続的にヒアルロン酸やコラーゲンを肌の中に放出し続けることができます。

PRPの質問と同様で効果が持続するという特徴があります。

 

またコラーゲン・ヒアルロン酸は注射をするとボリュームがあるのでポコっと膨らむ様な仕上がりになります。

一方、幹細胞というのは小さい粒なので注射をすると膨らんだり腫れたりすることがあまりありません。

その様な違いがありますので幹細胞治療の仕上がりとしては、やや自然な仕上がりということになります。

 

3、顔以外に施術可能な部位はありますか?

 

幹細胞は皮膚であればどこでも打つことができます。

人気があるのが首と手の甲です。

首や手の甲は年齢が出やすいので、顔に打つのと同時に首と手の甲に打たれる方は結構いらっしゃいます。

ただ、首や手の甲は顔に比べて面積が広いで、顔と首だと幹細胞は約2倍必要になります。

手の甲までになると約3倍必要になりますので、顔の幹細胞治療を行ったついでにはできないのでご注意いただきたいと思います。

 

4、幹細胞治療における培養の過程や保管期間を教えてください

 

細胞培養はかなり歴史が古い技術です。

現在の細胞培養は、ほとんどのケースでプラスチック製のお皿やフラスコと呼ばれる容器の中で培養をしています。

細胞を一粒一粒バラバラにして、それをプラスチックの表面に培地(ばいち)という栄養の入った液体と一緒に流し込みます。

そうすると液体の中にフワフワ浮いていた細胞がプラスチックの底に沈んでいきます。

そこで接着して分裂して増えていくのが培養です。

 

培養.png

培養は面積で細胞の数が決まるので、数を増やしたい場合は面積をどんどん増やしていくことで細胞の数を増やすことができます。

一回の幹細胞治療に使う数は約1億個です。

これを育てるため面積にするとA4サイズの三枚くらいの面積が必要で、2〜3週間の期間がかかります。

 

保管期間は当院では1年間凍結保存をしています。

技術的には5〜10年間保管してもさほど変わらないといわれていますが、温度の管理が疎かだったりすると細胞によくない影響が出ます。

あまり長く凍結保存するのはよくないとされています。

 

5、癌化するリスクはありますか?

 

幹細胞が癌化するリスクはほぼゼロです。

幹細胞がよく混同されるのが万能細胞と呼ばれている細胞で、ES細胞であるとかiPS細胞です。
 

ES細胞:受精卵の一部からできる細胞

iPS細胞:ES細胞をモデルにして人工的に遺伝子導入をして作る細胞

 

このiPS細胞は非常に優れた発見でしたが、最初は遺伝子導入する遺伝子の入り方によっては癌化してしまうことがありました。

現在、癌化のリスクを下げる研究をしていて安全性が高まってきて臨床に近づいてきているという状況です。

 

私たちのクリニックで用いているTOPs細胞®は間葉系幹細胞になります。

間葉系幹細胞はiPS細胞などと違い、遺伝子を導入したりすることはないです。

元々身体の中にある細胞をそのまま増やすだけなので、癌化するということはありません。

細胞培養の過程でできあがった細胞の形や増え方を観察して、癌化していないと確認することができます。

数多くの治療例が世界中でありますが、幹細胞治療を行ったということで癌化のリスクが上昇したという報告もございません。

ですから癌化についてはご安心いただければと思います。

 

このような疑問点などありましたらお気軽にご相談いただけますと幸いです。

 

こちらの内容は動画でもご覧いただけます。

 

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